草むしり

除草はなぜ必要?

草取り

育てたい植物があってそのために環境を整備したり肥料を与えたり、手間隙かけて草木の喜びそうなお庭を形成するのはなかなか楽しいことでしょう。ですがそれは一歩間違えれば望まない雑草も育んでしまうことにもなってしまいます。雑草は水や日光があれば喜んで育ちますが、それは庭木も同じことです。また雑草は土の中に栄養・肥料があれば嬉嬉としますが、お庭で育てているバラやツバキもきっと同じであるでしょう。つまり植木や生垣、ガーデニングのためいろんな苦労をするでしょうが、その中の何割かは雑草を育てるために行われていることになるのです。どちらも植物ですし、生命力の強い雑草のことですから住み心地のよさそうなお庭があればそこに根を張って一花咲かせよう、と考えるのも無理はありません。ですが自分の育てている植物のそばに雑草が生えるということは、餌の取り合いがそこで発生するわけになるので番人のあなたとしては放っておけません。可愛がっているトウモロコシに肥料をあげていても周囲に生えてきた雑草がその養分を横取りしてしまうので、あなたのトウモロコシはお腹を空かせてしまいます。対象の草木にだけ肥料を与えようとしてもそばに生えていたらそれは無理な相談で、逞しい雑草に奪われてしまうのを避けることは不可能です。なのでやるべきことは邪魔な雑草を取り除く、除草を実行するしかありません。大事に育てたい美しい草木は手間隙かけなければ満足のいく育成がなされず、放任していると不満げにひん曲がった成長をしてしまうこともあるのですが、雑草という生物はなにもしなくても勝手に生えてきて瞬く間に成長していきます。こちらで用意してやらなくてもちょっとしたスペースに勝手に芽を出し、そのまま誰の手も借りず立派な姿になるのです。そんな雑草が肥料もたっぷりある庭園を見過ごすわけもなく、隙あらばお邪魔しようと狙っているので返り討ちにしてやりましょう。ガーデニングをする人にとって草木の生長著しい春から夏は草むしりのシーズンと言っても良く、「毎週土曜日は除草の日とカレンダーに書き込んでいるよ。その日に雨が降ったり台風が接近しすぎていたら延期するけどね」という話をよくオシャレな喫茶店で紅茶を飲みながら、美容室で髪の毛をカットしてもらいながら、和食屋でうどんを啜りながら口にする苦労人も多いようです。手作業で行うのならかなり大変なのでついつい愚痴りたくなるのでしょうか。草むしりのコツは植えの部分だけを引きちぎるように切り取るのではなく、ちゃんと根っこごと引き抜くことで、そうすればしばらくは再生しません。根が残っていると短時間でそこにまた雑草が姿をみせます。暑い時期にしゃがみこんで庭中の雑草を根元から回収する作業はとてもしんどく、「罰として草むしりね」という台詞が毎年どこかの学校の先生が口にすることからも分かるとおりわりかし重労働なのです。ですが愛らしい庭園の植物を守るため、外観を美しく保つためにも手を抜いてはダメで、それなら雑草の根を抜きましょう、ということです。どんなに綺麗な花が咲いていても、立派な植木が並んでいても、雑草が伸び放題のお庭では目に入ってもあまり気分が高揚しません。またあまりにだらしなく雑草に好き放題成長させておくと、こちらの敷地からはみ出し隣家のエリアに侵入したり道路に飛び出したりと他人に迷惑をかけるおそれもあります。自宅の庭だけなら我慢すればいいとしても、近所付き合いに悪い影響を与える心配もありますし大なり小なりなんらかの処置は必要でしょう。どうしても自分ではやりたくない、年齢的にきついという人は植木屋さんにお願いしてでも除草はするべきで、これは防犯上も大切なことです。一目で荒れた庭だと判断されるようではあまり人が来ない家だと思われ、空き巣に入られる確率も高くなってしまいます。